”梅雨”と聞いて何をイメージしますか?
「梅雨」と聞いて皆さんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
6月、紫陽花、カタツムリ、花菖蒲・・・ジメジメしてカビが生える。体調がすぐれない季節だったりする人もいるようです。
私の場合は、やはり紫陽花を思い浮かべます。通学路の両側に咲いていた紫陽花が思い出されます。
紫陽花とは?
梅雨のこの時期に咲く紫陽花。日本が原産だって知ってました?
概要
- 学名:Hydrangea macrophylla
- 英名:Japanese Hydrangea
- 分類:バラ目 Rosales 、ユキノシタ科 Saxifragaceae 、 アジサイ属 Hydrangea
分類
紫陽花は、大きく分けると3種類に分かれます。
落葉低木の一種で、日本に自生するガクアジサイが原種です。
- ガクアジサイ(額紫陽花)・・・本州中部の太平洋岸など日本各地の海岸に自生。
- ホンアジサイ(本紫陽花)・・・日本原産のガクアジサイから派生した園芸品種。
- ヤマアジサイ(山紫陽花)・・・本州福島以南の太平洋側。山地の沢沿いなど湿気の多いところに自生。(別名、サワアジサイ)
形態
落葉低木。高さ 1 ~ 2 メートル。葉は光沢のある淡緑色で葉脈のはっきりした卵形で、周囲は鋸歯状。 6 ~ 7 月に赤紫や青紫の花を咲かせる。一般に花と言われている部分は装飾花で、本来の花は中心部で小さく目立たない。花弁に見えるものは萼である。
注意!
紫陽花は決して食べてはいけません!
理由、毒性がある(毒性成分は未だ明らかでない)。紫陽花の葉を食べると中毒症状(嘔吐、めまい、顔面紅潮)が起きる場合がある。
紫陽花を愛でる
梅雨の季節には日本各地で”あじさい祭り”が開かれ人々の目を楽しませてくれます。下の写真は、長野県飯山市にある”あじさい寺”として有名な高源寺で撮影したものです。
紫陽花は雨に濡れた時のみずみずしさがとてもよく似合う花だと思います。
しかし、いろんなところを旅していると必ずしも梅雨と紫陽花が結びつかないことがあります。
例えば、標高の高い身延山久遠寺に登った時は7月の終わりに、梅雨のない北海道・函館では8月に紫陽花が咲いていました。梅雨以外の時期に咲く紫陽花には意外な驚きがありました。
南半球ニュージランドでは1月に紫陽花が咲いていました。下の写真は、ニュージーランド・ダニーデン市のとある教会で撮影したものです。1月に咲く紫陽花を見て不思議な感覚があったことを覚えています。日本とは季節が真逆なため1月に咲いていても不思議ではないんですけどね。
そう考えると紫陽花の開花時期は、雨や湿度にはあまり関係がなく、気温と関係があるのではないか?と推察できます。
紫陽花の開花予測
桜の開花予測にはある法則があるのをご存じでしょうか?
桜の開花メカニズムも気温の推移が深く関係しているとされており、「400℃の法則」と言われています。
400℃の法則・・・桜の花芽は秋から冬にかけて休眠状態に入り、寒さが厳しくなると刺激を受けて目覚める。この「休眠打破」を2月1日と仮定し、この日以降の日々の平均気温を合計して400℃を超えると開花するというもの
では、紫陽花の場合はどうか?
桜の開花予測である400℃の法則と同様の考え方を使って、紫陽花の開花予測の方法を見いだした高校生がいました!
その研究により導き出された結論とは・・・・
【結論】紫陽花の場合、3月1日からの日々の平均気温を合計して1537℃を超えると開花する。
実に素晴らしい研究成果ですね!
梅雨のジメジメして憂鬱な季節もいろんな視点から考えてみると面白いことが分かるものです。